セッターの役割 チームを支える司令塔

セッターの役割 チームを支える司令塔




ゲームの支配者(セッター)

セッターとは、味方アタッカーがスパイクを打つためのボールをあげる=トスする選手のことです。前衛のセンターよりやや右側位置とりし、自分目がけて上がってくるレシーブを、スパイクが打ちやすいようにアタッカーに向けてトスします。なので、トスの基本であるオーバーパスはもちろんのこと、あらゆるパスの正確さが求められます。

どんなにすごいエースアタッカーであっても、スパイクを打つ前には、必ずトスが上がっていなければいけません。それだけ貴重なプレーであり、ポジションなのです。

サーブレシーブを受けてトスするのが最も基本的な形ですが、レシーブが乱れた時も、できるだけトスとしてスパイカーに供給することが大事です。なので、セッターには動きの速さと、どこにボールが落ちるかを判断する読みの良さ、そしてボールをコントロールする能力が求められます。

よく、「あのセッターのトスは打ちやすい」「打ちにくい」といったことが言われます。もちろん、アタッカーが打ちやすく、かつ相手ブロッカーを惑わすトスを上げられるセッターが良いセッターですが、打ちやすいトスというのは、アタッカーによって違います。すぐれたセッターは、それぞれのアタッカーが打ちやすいトスを把握し、相手によって変えてあげるのです。

スパイクを打たないセッターは、バレーボールという競技の中では、特に始めたばかりの皆さんには、地味なポジションに思えるかもしれません。
でもどんなに強烈なスパイクを打つアタッカーでもトスが上がらなかったら打つことはできません。そして、誰にどんな場面でトスを上げるかは、セッターに任されています。このため、セッターはチームの「司令塔」と呼ばれるのです。

レシーブされたボールの質や、味方アタッカー、敵の守備(ブロック・レシーブ)の状態をすばやく判断し、ベストの攻撃を選択して、アタッカーにむけて正確なトスを配給する。相手ブロックを振るのか、エースの力に賭けるのか。そして、その日の調子の良いアタッカーは誰なのか。それらを瞬時に判断し、相手の好むトス上げなければいけません。セッターは、他のプレーヤーとはひと味もふた味も違った資質が求められるのです。

セッターはその性質から、単にその時その時のトスを上げるだけでなく、ゲーム全体の戦術を組み立てるという非常に重要な役割もあります。次にこんな攻撃でいく、といった指示も出すことになります。
「アタッカー達を自在に操る事ができるのは、楽しいですよ」そう語るセッターも多いのです。

 

セッターに求められる資質

  1. ゲーム全体を見渡せる総合的な判断力
  2. チームメイト調子の善し悪し、性格などを把握できる観察眼
  3. データを理解し、それに基づいた配球の組み立てができる頭の良さ

 

こんなセッターになろう!

  • 追い込まれたときも常に冷静でいよう
  • アタッカーの打ちやすいトスをあげられるように心がけよう
  • 相手ブロッカーの裏をかけるずるがしこさも身につけよう
  • アタッカーを上手く乗せるためのムード作りにも気をつけよう



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。